あめんぼ通信2008

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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ワンパック宅配のマニュアル化

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 一羽だけ、何か様子がおかしい。他のニワトリはエサをがっついて食べているのに、エサを食べようとしない。こういうことは時々あるが、今回は「いじめ」ではない。「いじめ」が原因だったら、びくびくして、地べたでなく止まり木にいる。
 2~3日のうちに元通り元気になるか、もしくは死んでしまう。何かのアクシデントが起きたのだろうと思う。


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今日は7個だから、産卵率は3割近い。しかしプロ養鶏では1日の産卵率が5割を切ったら、採算が合わないと言われている。5割ということは、半分のニワトリが「ただ飯」を食っていることになる。
 自分の場合は「リサイクル鳥」という考え方だから、食べ量を産んでくれたらそれで十分。
 巣箱には卵だけでなく、糞もある。ニワトリの「糞場」は一定していなくて、どこにでもする。だから卵が汚れていることもある。
 エサは床にばらまいているが、ニワトリは選んで食べる。


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 農業を始めて1年後に物置と鳥小屋を建てたが、場所をどこにするか大いに迷った。
 物置の方はスムーズに決まったが、鳥小屋に迷った。数年経過してから気づいたことだが、
(1)ニワトリは人間の動きに反応しやすいので、農作業でしばしば通る場所はよくない。

(2)午前中の日当たりが大事と思う。特に鶏舎の中に太陽が差し込む状態がよい。

(3)風通しも大切。厳寒期でも四面オール開放の金網鶏舎がよい。

(4)1坪に8羽までが適当と思う。自分の場合は4坪半だから、36羽までなら飼えるが、メンドリ30羽、オンドリ2羽という導入にしている。

(5)ヒヨコで導入して、丸4年飼う。その間に2割(6羽)ほど死ぬ。今回のはまだ1羽しか死んでいないので、もう1年(5年目)飼おうと思う。

(6)片手間で飼え、毎日、青菜(雑草)がやれるのは30羽ほどと思う。つまり、30羽が分岐点。
 
   
  

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 池の上の雑木林の中に、シイタケの原木を少し置いている。今日上がってみたら、少し生えていた。すぐ、晩のおかずに使った。


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 雑木林の中の小道を20メートルほど歩くと右の画像。45年ほど前まで「葉タバコ」を作っていた跡地である。今は、1年に1回、冬の農閑期に草刈だけしている。何も作る予定はないが、1年に1回の草刈を放棄すれば「原野」に戻ってしまう。
 父や祖父たちが一代で開墾したが、実際に作付したのは、たった「20年間」ほどではなかったのだろうか。えらいめをしただけ・・・。当集落には、このような山の斜面で葉タバコをつくっていた家が、我が家を含めて7軒あったが、我が家以外の他の「葉タバコ跡地」はどこも元の山に戻ってしまった。
 この45年間の歴史は、「農業がすたれた」歴史でもあった。それはもう驚くほどの変容ぶりである。田舎でも、ボクより10年後に生まれた、今45才くらい以下の人は、山や池や川で遊んだ経験はほとんどないのではなかろうか。それくらい昭和40年代の10年間の変貌はすさまじかった。まるで「破壊」である。



自分のやってきたことをマニュアル化して提示したい

(1)目標手取り収入金額100万円。150万は難しい。

(2)面積40アール(実際の作付は25~30アール)。

(3)農業は1人でした方がいいと思う。主となる方によほど自信がないと、夫婦で農業はできない。

(4)目標顧客40軒、月2回送付、月間80パック。

(5)出荷は5月~翌年2月の10ヶ月間。

(6)農閑期は2ヶ月ほどゆっくりできる時間を持つこと。

(7)野菜はあまりにごちゃごちゃとたくさん作らない。たとえばアブラナ科野菜は5種類(ハクサイ、キャベツ、ダイコン、カブ、ブロッコリー)までとする。それ以上作っても箱に入らないし、野菜が使いきれない。

(8)ニワトリ30羽とハーブティ用ハーブ(レモンバーム、レモンバーベナ、レモングラス、タイム類、ミント類、セイジ)の内3種類ほどは、野菜をスタートして2~3年内に並行(同時進行 )して始めた方がよい。

(9)目標顧客40軒(月2回発送)で、どれくらいの作付が必要であるか、定植本数(定植面積)をきちんと暗記する。

(10)業務用の顧客より、個人客の方が「安定」すると思う。

(11)宅急便利用なら、送料負担分の半分くらいは「サービス品」の野菜を入れる必要がある。自分が良く利用するサービス品は、青シソ、ニンニク、ハーブティ用ハーブ、ユズ、仕分で残った野菜。

(12)忙しすぎて、アルバイトはなかなかできないと思う。

(13)しかし、農閑期のない農業をしてはいけない。

(14)いくら忙しくても、農業以外に何か一つ並行して積み重ねていくことが必要。テレビを見るようでは農業の継続は難しい。

(15)とにかく顧客が安定しないと、作付も安定しない。たった40軒でも、毎年、新規顧客獲得のための営業をする必要があると思う。

(16)家族構成が少なくなっているので、月2回発送は多いかも知れない。その場合は月に1回の発送を主体に80軒をめざす。

(17)ワンパックの価格は送料込みで3200円までだと思う。ただ、家族構成が少なくなっていても3000円を下回るようなワンパックでは採算がとれなくなる。

(18)毎月のワンパックの構成野菜をできるだけ早く暗記する。多種類作っても無駄になるだけだが、構成野菜は1種類の失敗もできない。失敗すると他の野菜に負担がかかる。

(19)夏でもクール便を使う必要はないが、夏場の収穫は、遅くても8時半頃までに収穫を終えないと、その後の日持ちが劣る。

(20)雨で根菜類が泥だらけにならない限り、野菜を洗ったことはない。ただ、収穫して仕分をする前に、夏も冬も、さっとジョロで打ち水をしておくと新聞紙が適度に湿り保存状態がよくなる。

(21)120サイズでも送料は900円が限度と思う。顧客に1000円も送料を負担してもらうのは難しい。この場合の送料とは、箱代と宅急便の運賃である。送付数が多くなれば、運賃は段階的に安くしてもらえると思う。自分の場合はぎりぎり800円(箱代と運賃)内で納まっている。

(22)郵便振替で振込みをしてもらっているが、振込手数料の120円は先方に負担してもらっている。以前70円の時は当方が負担していたが、民営化と同時に70円が120円になった。ちょっとひどすぎる。

(23)ワンパックは、地元を中心にして自分で配達している人もいるが、宅急便利用の場合は、先方に届いた時に感動するようなパックが理想。たとえば、土の香りがぷ~んとするような・・・。ハーブの香りがぷ~んとするような・・・。

(24)最初の頃はなかなかワンパックが充実しないので、送料分くらいのサービス品は入れるつもりでした方がよい。こんな時、ハーブティ用ハーブが役立つ。気に入ってもらえたら、「口コミの紹介」も多い。  
    
       
 

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(今日の夕飯)
最近、家人の帰りが遅いので自分で作った。手元にあった野菜を適当に切って煮物にした。シイタケを使いたかったから。
ごちゃ煮・・・ダイコン、ニンジン、キクイモ、タマネギ
        アゲ、コンニャク、シイタケ
シュンギクのおひたし


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時間をかけずに攻める

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 今年は、ユズが去年の2割ほどしか収穫できなかった。ユズもワンパックに1個ずつ入れているが、こういう果樹もワンパックには貴重である。
 同じ柑橘類でも、ハッサクやミカンには、外皮にほとんど虫食い跡がないのに、ユズは毎年、虫食い跡が多い。


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 秋ジャガイモはこれだけしか収穫できなかった。左右で品種は違うが、どちらも種芋は1キロ。昨日の初霜で茎葉が萎えたので、今日収穫した。
 左の品種は外観も悪く、これでは出荷できない。
 
 言い訳になるが、秋ジャガイモはあまり計算に入れていない。毎年、どうもうまくいかない。長年、芽出し→定植だったが、今年は直植にしてみた。

直近のワンパックの価格

タマネギ・・・劣化して出せなくなった
春ジャガ・・・なくなった
レタス3種類・・・・・・・300円
ニンジン・・・・・・・・・・250円
ネギ、シュンギク・・・ 250円
サツマイモ・・・・・・・・300円
サツマイモ(紫)・・・・300円
サトイモ・・・・・・・・・・400円
ダイコン(小3本)・・・200円
キクイモ・・・・・・・・・・200円
ロケット・・・・・・・・・・ 200円
合計2400円+送料800円=3200円
 他にイタリアンパセリ、ユズ1個、ハーブティ用ハーブ3種類をサービス品とした。
 金額の上限を3200円にしている。年間を通して大体この価格で、たまに3000~3100円のこともある。

 キャベツ(150円)、ブロッコリー(100円)がもうじき出荷できる。

 ダイコンはもう少し大きくなれば2本で250円

 ハクサイは中心の良い所だけを出荷するつもりで50円

 カブは出せそうにない。


 レタスが終わる頃には、キャベツ、ブロッコリーが取って代わる。

 今年はキクイモの存在が大きい。ニワトリのエサ用が人間用にも活躍してくれている。生産者の方、この芋をお勧めします。
(1)ゴボウ風味で、和洋中なんでも利用できる。
(2)収量が多い。皮はむかずに料理する。
(3)種芋の確保が超簡単。雑草化して困るくらい。
(4)夏の水遣りもせず放任栽培。
(5)肥料は初期に少量の液肥を施したのみ。
(6)おいしい。顧客に喜ばれると思う。

 ワンパック宅配においては、ロケット(イタリア語でルッコラ)はすでにメジャー野菜に格上げになっていると思う。
(1)キャベツ、レタスと生食サラダに
(2)ホウレンソウのようにおひたしで
(3)炒めて食べる
 アブラナ科野菜(ハーブ)なのに、アブラナ科の中で最も害虫が少ない。ホウレンソウと同じくらい寒さに強い。大カブにすると目方が取れるし、寒さにあたればあたるほど、風味(ゴマ風味)がましておいしくなる。 
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 そのロケットであるが、今年は少し虫食い跡が目立つ。ハクサイやカブに大発生した余波?


  
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 左の画像で、キャベツとダイコンは良いのに、ハクサイとカブがひどいのがわかると思う。ここに来て、ダイコンが急激に復活してきた。
(1)キャベツはダイコンサルハムシの被害が少ない
(2)ダイコンの隣にカブやハクサイがあると、ダイコンの被害はそれらよりかなり少ない。
 
 野菜は最後まで投げ出さないことが大切である。今年はカブの間引きを放棄し(間引くと消えそうな気がして)、畝間の草削りをするのも投げ出したが、ダイコンだけは1本を間引いて2本立ちにしておいた。この処理が今頃になって生きたと思う。これも放棄していたら、ダイコンが大きくなっていない。ハクサイに関してもまだくじけていない。中心部分は収穫できる。 

 もう手遅れと思ったが、10月14日にカブとダイコンに使った「ディプテレックス」という粉剤がぎりぎりの時点でダイコンを救った。ハクサイはすでに結球が始まっていたので使わず、カブは使ってもダイコンサルハムシの勢いを止めることはできなかった。

 ダイコンとキャベツのない秋冬ワンパックは考えられないが、カブが無いのは影響は小さい。ハクサイが年明け以降は入らないのも致命的ではない。

  
 
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 タマネギに使った後に仕込んで、間が無いので、毎日混ぜている。メタン菌は35度の時に最も活動的になるらしいので、今はもう深い眠りにつく時期。


 サッカーではよく「時間をかけずに攻める」と言われるが、農業もスタート時点ではこれに徹した方がいいと思う。少しでも早く収入になるパターン(型)を作ることが大切。
 
 とにかく、他人のどんなよい方法でも、自分には難しかったり、真似をしようにも身体が動いてくれないこともある。
 結局、自分の得意なところでしか稼げない。

 兵庫県 朝来市 和田山町の大森昌也さんの「あーす農場」では
(1)完全無農薬の米と野菜
(2)自然卵とトリ肉
(3)天然酵母パン
(4)但馬白炭と木酢液
(5)豚肉ベーコン(豚も飼っている)
(6)はちみつ
(7)木工品
(8)絵画
(9)著作の本とビデオ
 いろんな物を売っている。ボクは結局、野菜とハーブだけ。


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(今日の夕飯)
魚・・・魚名?
ダイコンの煮物・・・昨日の残り
キクイモの炒め物、ブロッコリー


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ワンパック宅配で稼げる金額

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 今日さっそく、上の3種類を買った。紅甘夏1290円、イヨカン998円、キウイ(品種ヘイワード)980円。キウイはすでに2本あるが、もう1本増やすことにした。
 
 紅甘夏とイヨカンは活着するかどうかわからない。去年植えたミカン類のうち1本は枯れ、他は葉の虫害も多く、植えてからあまり大きくなっていない。

 

 工業高校を出たが就職する気が起きず、就職を先送りするために、何となく大学へ行き、何となく4年間を過ごしてしまい、何となく卒業した。しかし今度は就職しないわけにはいかず、何となくいろんな会社を受けた。しかし何となく全部落ちた。行く所がなかったが、親が地元の議員さんか誰かに頼んだらしく、ある企業へ面接に行ったら、何となくパスした。入社試験などはなかった。そして何となく勤め始めたが、何となくノイローゼみたいになって止めた。もう会社は真っ平だと思い、それから資格試験をめざして勉強を始めたが、カネがない、働かざるをえない、勉強時間がないという3つの悪循環を10年余り続けてしまった。
 
 そして最後は何となくではなく、本気でもうこれをやるしかないと思って農業に転身した。しかし農業の技術力はあまり上昇しなかった。
 
 あまり、技術的なことを追い求めるというタイプでもなかった。技術的なことを追い求めなくても、作物の旬の時期に、普通に耕し、普通に肥料をやり、普通に草抜きなどの手をかければ、普通にできた。


 就農準備期間中に「ワンパック宅配」という農業形態をすることに決めた。すでに30代半ばだったし、自分には何ができて、何ができないか、どんなことが得意で、どんなことが不得意かが、かなりわかっている年齢である。

(1)稲作は機械が苦手で、機械を買い換えるカネもなかったので、自給用も作らず止めようと思った。父が止めたら誰かに委託しようと思った。

(2)農協出荷するには外観やサイズが要求され、農薬も必然と思った。そういう農業はする気がしなかった。

(3)特定の野菜を大規模に作るという方法も不向きだと思った。

(4)就農準備期間中に図書館で見つけた本の中に「都市生活者のためのほどほどに食っていける百姓入門」という長ったらしい題名の本があり、それを読み進むうちに、自分にはこれが一番向いていると思った。それは、
(イ)顧客に直接販売、(ロ)ニワトリを飼う、(ハ)田んぼの様子を書いたミニコミを発行、という3点セットが説明されていた。

 ひらめいてから2年後、いざ就農。しかしすぐには身体が田んぼの方に向いてくれなかった。理由として、
(1)すでに何十年も田んぼに出たことがなく、なんとなく、こそばゆかった。

(2)近所の人の目が嫌だった。一応、大学まで出ているのに、今頃農業を始めるという落ちぶれ・・・。

(3)田んぼに出るのがちょっと怖いような気がした。

 就農する前に短期間でも研修を受けたら、身体が慣れるだろうと、ある研修先へ通わせてもらったが、片道50キロあり、10回も行かないうちに続かなくなった。それでも、それがきっかけとなり、我が家の田んぼにボツボツ出始めるようになった。軽四はまだなく、カブだった。
 
 そうこうするうちに、だんだん慣れてきた。最初の頃は、うさんくさそうな目で見る周囲の人の目がいやだった。自分の方から愛想もしなかったが、話しかけられもしなかった。話しかけてはいけないような雰囲気を自分がかもし出していたのかも知れない。
 
 しかし、そんな周囲の目にもいつの間にか慣れた。慣れるのに1ヶ月ほどかかったように思う。自分も周囲も「その状況を認めざるを得なくなった」
 。
 どうせ続かんわ・・・
 何を作るんじゃろうか・・・
 頭でもおかしゅうなったんじゃろうか・・・

 それでも面と聞いてくる人はいなかった。

 周囲のそんな目にも慣れ、やっと身体が外の空気にも慣れるのに、3ヶ月ほどかかったように思う。この期間が最も危機的だったかも知れない。その後は農業にのめりこむようになった。

 スタートして4ヵ月後に軽四を買い、その後まもなく、近くの団地へ「引き売り」に出た。
 田舎なので、どこの家でも家庭菜園はしており、父もしていた。だから作ることに関しては困らなかった。

 1年後の3月に家の軒先でニワトリを飼い始め、5月にトリ小屋と物置ができた。トリ小屋と物置は大工さんに建ててもらったが、41万円かかった。前年の7月に購入した農業用軽四は62万円だったので、合わせて100万ほど。農業はサラリーマンと違って身一つというわけにはいかず、初期投資の大きな職業である。しかし、ハウス等は持つ予定はなかったので、大きな初期投資はこれで終わった。

 就農後3年間は父が健在で、これが多いに助かった。その後一人でするようになったが、技術的にはスタート5年目くらいがピークで、その後はほとんど進歩しなかった。多種類だったし、売ることに忙しかったし、技術的なことにあまり関心がむかなかった。技術的なことに関心を向けなくても、普通に収穫できたから。
 
 外観やサイズは問題にされず、10の収穫になるのを6~8で十分と考えるなら、野菜は野菜の力だけで十分育つ。そのために最も重要なことは、その作物の旬に蒔くことと、最低限の肥料は施すことの2点である。

 ただ、ワンパック宅配の純手取りは、最大でも168万円にしかならないと思う。1人では1回の出荷で7軒分(7パック)しかできない。8パック送るのは難しい。そして1パックの自分の純手取りは最大で2千円ほどである。2千円の根拠は、
 ワンパック3200円-送料800円=2400円。2400円-経費合計400円=純手取り2000円。

 2000円×7パック=14000円
 14000円×週3回出荷(月、水、金)=42000円
 42000円×1ヶ月4週=168000円
 168000円×10ヶ月(3月、4月は野菜がない)=168万円

 しかしこの数字は、
(1)自然災害がなく、野菜が全部できたとしての計算式
(2)特定の野菜に失敗がなかったとしての計算式
(3)顧客の出入がなく顧客数が一定としての計算式
(4)急用で休むことがなかったとしての計算式
(5)新たな必要経費の支出がなかったとしての計算式
(6)3月、4月以外は野菜がそろったとしての計算式 

 これを全てクリアするのは難しく、よく稼げても120~130万ほどであり、所得税を納めるほどは稼げないだろう。

 この数値をよく覚えておいてください。これでは生活ができないと考えるなら、ワンパック宅配以外の農業形態を選択する必要がある。

 しかし、他の農業形態はワンパック宅配よりかなり高度な技術力、資本力が要求されるだろう。
     
     
      

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 今日のニワトリ。サツマイモは本当に不採算。電気柵の元が取れない。野ネズミのために作っているのか、出荷のために作っているのか、ニワトリ行きの比率も高い。


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(今日の夕飯)
サンマ
レタス
インゲンの煮物


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ワンパックの単価考察

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 昨日は雨の予報だったのに雨が降らず、そのおかげで乗用トラクタで耕運することができた。
 
 今日はその田んぼの畝立てをした。畝立ての目的は、
(1)水はけをよくするため
(2)収穫時の通路
(3)蒔いたり、定植したりしやすくするため

 畝立ては画像のような管理機を使い、後ろに黄色の三角の畝上げ機をつけている。
 この管理機は農業を始めた年に買ったので、すでに19年目であるが、ほとんど故障がない。30アールくらいなら農具は最小限で足りる。
(1)農業用軽四
(2)乗用トラクタ
(3)管理機
(4)草刈機
(5)エンジンポンプとホース
(6)電気柵

 秋冬作は画像の田んぼ1枚だけで足りる。

(1)ハクサイ・・・1列・・・・・・・・・・・・・・・250円
(2)キャベツ・・・1列・・・・・・・・・・・・・・・150円
(3)ダイコン・・・1列・・・・・・・・・・・2本で250円
(4)カブ・・・・・・・1列・・・・・・・・・・・・・・・200円
(5)ニンジン・・・・・・・・・・・・・・・・・1キロ250円
(6)サトイモ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1キロ400円
(7)ネギ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・150円
(8)シュンギク・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・150円
(9)ホウレンソウ・・・・・・・・・・・・・・・・・・250円
(10)秋ジャガイモ
(11)レタスが終わるとブロッコリー・・・150円
(12)サツマイモが終わるとヤーコン・・300円

※たくさん作っていても1種類も失敗はできない。
※秋ジャガイモは不安定なので計算に入れていない
※アブラナ科野菜は害虫が多いのでブロッコリーを含めて5種類しか作っていない。
※これ以上作ってもワンパックに入らない。

 秋冬作のハーブは

(1)ロケット・・・・育苗→定植(直播の人が多い)
(2)ディル・・・・・・今年から直播にした
(3)チャービル・・今年から直播にした

 

 農業は作ることより、売ることが難しい。野菜の顧客が安定していたら、ハーブの導入など考えなかったと思う。
 
 売り方としては、
(1)ワンパックで都会に送る
(2)ルートセールスみたいに、地元の固定客に引き売りする。要するに、魚売りさんのような売り方。
(3)道の駅のような直売店に定期的に出荷する
 等がある。
 
 ワンパックで送る場合、1回に8軒を送り続けるのは労力的にしんどい。7軒なら送れる。
 
 送れても月、水、金、もしくは、火、木、土の週に3回である。農作業もあるので、毎日は送れない。7軒送ろうと思えば、出荷の日は出荷以外の農作業はまずできない。
 
 野菜の個人客に送るなら、送料込みでワンパック3200円というのが、最適な平均値だと思う。2週間に1度、つまり月に2回送って6400円。野菜だけに支払える金額は1ヶ月6400円くらいが限度だと思う。
 
 3200円のうち、野菜代は2400円である。送料を800円(運賃と箱代)と考える。しかし、これから宅急便と値段交渉する場合、800円ではまず収まらない。
 自分の場合、
運賃680円+箱代120円=800円。
 運賃は長年の実績と送付箱数で変わってくる。自分の場合は1パックが680円よりもう少し安くしてもらっている。だからその分をガムテープ代(箱を閉じる時に利用)とポリ袋代(納品書等を入れる)、ガソリン代(宅急便営業所往復ガソリン代)にまわすことができ、送料は800円で納まってきた。しかしここで箱代が120円から150円にアップしたので、微妙に足らずが生じるようになったが、金額的にほとんど影響はない。

 しかし、これから宅急便を開始するなら、運賃はかなり高いと認識した方がよい。120サイズで900円近い運賃となるのでなかろうか。900円+150円(箱代)=1050円。
 
 つまり送料は1000円を突破する。顧客に1000円以上の送料を負担してもらうことは難しい。900円くらいが限度ではなかろうか。足らずは送付者本人が負担するしかないように思う。

 話を元に戻すが、自分の場合はワンパックのうち2400円(3200円-800円=2400円)が野菜代である。
最大送付数7パック×週に3回=20パック
1ヶ月は、20パック×4週=80パック
年間に送れるのは10ヶ月(3月、4月は野菜の端境期)だから
80パック×10ヶ月=800パック
800パック×2400円=192万円
192万-70万(運賃と箱代以外の経費総計)=122万


 しかし、この800パックという数字は最大限送った場合の数字である。
 週に18パックしか送れないと年間で720パック
 週に15パックしか送れないと年間で600パっク
 週に12パックしか送れないと年間で480パック

 720パック×2400円=172万8千円
 600パック×2400円=144万円
 480パック×2400円=115万2千円

 年間の経費総計70万は売上の多少にかかわらず、ほぼ一定している。だから、 
172万8千円-70万=102万8千円(週18パックの場合)
144万円-70万=74万円(週15パックの場合)
115万2千円-70万=45万2千円(週12パックの場合)

 つまり、週18パック送ることが純売上が100万になるかどうかの攻防になる。

 ワンパック宅配では純売上が100万ほどにしかならないというのは、こういう計算根拠からである。

 単価はスーパー価格だから、高くも安くもない

 週に18パック送ろうと思えば、農閑期(1月~3月)と雨の日以外に、週1回の農休日はなかなか取れない。

 週に18パックを送ろうと思えば、野菜の個人客だけの場合、常時営業体制をとっていないと、顧客が安定しない。

 そして、新しいワンパックの顧客はなかなか見つけれない。

 作ることより、継続的に顧客を保持することの方が、はるかに難しいとわかるだろう。

 たった100万の純売上を手にするにも、ワンパックでは本当に甘くない。

 かといって、農協や市場出荷をしようと思えば、サイズや重量、外観、最低限の出荷箱数というまた違った基準をクリアする必要がある。 


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(今日の夕飯)
アジの開き
キュウリのサラダ・・・タマネギ、リンゴ、豚肉
焼きナス
煮豆

 

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直接の顧客を持つこと

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 収穫には結構時間がかかる。野菜とハーブで15種類収穫、1作物平均10分かかるとすると、15種類×10分=150分(2時間半)。2時間ほどで収穫を終えようと思えば、15種類×8分=120分(2時間)
  
 

 農業収入で下記3項目を支出するのは安易ではない。

(1)野菜以外の食料品の購入・日用品の購入

(2)国民年金保険料の支払い

(3)電気、ガス、水道代等のライフラインの支払い

 この3項目の支払いだけで、年間90~100万ほどになる。そして、自分のような農業で、これだけの純売上(総売上-総経費)をあげることは大変である。

 しかし他の農業形態では、肥料や資材の高騰で、もっと厳しい状態になっている。

 
 まがりなりにもまだ農業者であり続けることができるのは、自分が「直接の顧客」を持っているからである。

 直接の顧客だから、

(1)少々外観が悪くても出荷できる
(2)野菜のサイズも重量も関係ない
(3)一元の客でなく、顔の見える関係だから、安全な野菜を作りたいと思う。
(4)自分で単価設定できる
(5)直接の顧客だから「やりがい」が出る

 中間業者(農協や市場や道の駅等)を通すやり方なら

(1)手数料を取られる。道の駅等は通常15%
(2)サイズや外観のそろった野菜がある程度の「箱数(量)」必要になる
(3)価格が不安定

 今、自分の農業の一番の生きがいは、シェフと話す機会が多いということである。もちろん電話の声だけで顔は知らない。注文の電話を入れたり、電話をもらったりすることが、明日の農業のエネルギーになっている。

 収穫時にどうしても「残ってしまう野菜」が発生するが、
(1)我が家だけで食べきれない量のこともあるし
(2)それらは置いておいても仕方がないし
(3)ニワトリにやるのはもったいないので
 サービス品としてワンパックに入れてしまう。

 それでも長年の経験で、そういう野菜やハーブはたくさんは出ない。せいぜいワンパックに納まってしまうくらいの量である。

 農業を始める前に、これだけは貫徹しようと思ったのが、「直接の顧客を持つ」ということだった。丹精込めて作った野菜を「自分の知らない第三者に食べて欲しくない(売りたくない)」という強い気持ちがあった。

 外観に関わらず(農薬をほとんど使う必要もなく)売ることができるし、直接の関係だから、外観よりも、安全性や、味や価格に注意を払うようになる。

 農作物にかかわらず、本当にいいものは、現在の市場流通には適さないので、生産者と顧客との直接取引き(主に手作り品)で売買されているだろう。

 もちろん、貧乏人はそれを利用することはできない。貧乏人は買うか買わないかを値段だけで判断することが多いからである。自分もそうである。しかし、
(1)耐久性
(2)利用心地
(3)安全性
(4)年代物、こだわり、手垢がついて愛着に代わる
 トータルで考えると高い方が安くつく場合が多い。

 自分のワンパックを考えてみた場合
(1)イタリア料理店でない個人客の場合は、野菜の選択はないので、ワンパックに何が入るかわからない。
(2)送料として800円負担してもらっている。

 顧客から見ると
(1)生産者が特定している
(2)何が入ってくるか楽しみ
(3)旬の野菜が自宅まで届く
(4)収穫後28時間以内(翌日の午前中)に届く
(5)鮮度、味、安全性は高レベル(そうでないと続かない)
(6)単価はスーパー価格並み
(7)サービス品も入るので、送料負担は金額換算すると300円ほど。
(8)無駄な物や嫌いな物も入ってくるが、それは仕方がない

 つまり、ワンパックはそんなに高い買い物ではないと思うが、家族構成の変化等で「食べきれない」という問題が出てくる。

 これからは、果樹でも、米でも、野菜でも、それぞれの生産者から直接購入するという時代になっていくと思う。そんな田舎とのつながり(ネットワーク)を保持することが、現役帰農や定年帰農を模索したり、将来の田舎移住、食糧難の回避につながる可能性もある。

 とにかく、「土の香りのする生産物」を手に入れる努力をしてみれば、第一次産業が見えてくる。

 
  逆に自分は直接の顧客をつかもうと、

(1)軽四で引き売りしながら顧客を見つける
(2)友人や知人、親戚に紹介を依頼
(3)業務用(イタリア料理店)は電話帳で電話営業
 等をしてきたが、3~5年以上はなかなか続けてもらえないので、販路は結構不安定である。
 個人客の営業は方法が少ないが、業務用は電話営業ができる。

0809010041.jpg

 メタン菌の活躍は、9月、10月の2ヶ月。気温が下がり始めるとメタン菌があまり活躍してくれない。
 だから暑い時期に畝立てをして、元肥として液肥を順次使っておく。


 
0809010046.jpg 

(今日の夕飯)
コロッケ・・・市販の惣菜
オクラの湯通し
焼きナス
キュウリの塩もみ

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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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