シベリア抑留体験を描き続ける画家
シベリア抑留の過酷な体験から生まれた連作「死者のために」を描き続けて38年の月日が流れた。「絵は人間の根源を表現するもの。私の心底には戦争しかないので」。
作品はなかなか売れないが、別の絵は描けない。「死を見つめるのが生の証し」になってしまった画家は、81歳の今も毎日、画布に向かう。(山陽新聞10月16日、「ひと」)・・・・・「別の絵は描けない」という言葉に魅せられた。それしか描けない、それしか描きたくないという気持ちが自分も強い。
香川県が支援事業
認定農業者をモデルに「年間農業所得1000万円経営体 」の育成に乗り出した。
7戸のモデル農家を設け、モデル農家には1年間の活動に対し、上限50万円が必要経費として助成される。認定農業者が経営をステップアップさせる具体例を作り、地域に意識を波及させたいと構想する。
それよりも「年間農業所得200万円経営体」のモデル農家育成をしてほしい。まずそのラインからだと思う。新たな投資をせずに、毎年安定的に200万円になるなら自分も真似をしてみたい。現実に200万円経営体は1000万円経営体よりかなり難しいのではなかろうか。
1000万円経営体など、極めて少数の農業者しか実現できない。地域に波及することなどありえない。
バイオガス
糞尿や食品に含まれる有機物が無酸素の状態で発酵・消化する際に発生する可燃性のガスで、メタンと二酸化炭素を含む。水分が多い廃棄物の処理が容易で、ガス発生後の残渣は肥料に使えることから、環境対策や資源の有効活用のため、世界で大規模プラントの導入が進んでいる。
バイオガス発生プラントは、日本国内では約100基(06年)が稼動している。(農業新聞10月16日)
バイオガス(メタンガス)発生プラントに関しては、「大規模プラント」より「極小プラント」こそ必要だと思う。中国の農家で増え続けていると言わる小さな家庭プラントこそが、「循環」のキーワードになると思う。
里山
日本人が身近な自然と密接にかかわることで形づくってきた「里山」と「里海」。その今の姿を調べる全国規模のプロジェクトが本格的に始まった。多様な生き物を育む生態系を守っていくための基礎資料作りである。さらに、人と自然の共生の道筋を示す「SATOYAMA」モデルとして、海外に発信する狙いもある。
里地里山は、奥山と都市の中間に位置して、人間が暮らす集落と周辺の雑木林や田畑、ため池などで作られた地域を指す。
里地里山は国土の約4割の面積を占める。にもかかわらず、農村の過疎化・高齢化などで衰退が急速に進んでいる。(以上、朝日新聞10月16日)
ごく一般的な里山で生活をしている。里山を守っていくには、一人でも多くの人が「家庭菜園型農業」をすることだと思うが、そういう農業では生活ができないので、専門的に特化された農業になってしまっている。
昔の農業は、ビジネスというよりも生活そのものだった。つまり、生きることがすなわち農業という社会で、日本の里山が守られてきた。それが資本主義の勃興とともに、農業がビジネスになってから、里山の荒廃が進んだ。より儲かる第2次、第3次産業へと里山の人口は流出していった。
これを元に戻すには、
(1)里山農業に補助金を出して、援助し続けるか。
(2)自給自足型の「農業特区」を設けて、特区村なら生活ができるように、各種社会保険料を免除する。
(3)団塊の世代に定年帰農をしてもらう。75才くらいまでの15年間は第一線でやれる。つまり、これからは定年後は里山で農業をしてもらう。
(4)従来通りの資本主義経済の中で里山を捉えるなら、荒廃が続くだけである。
(今日の夕飯)
インゲンの煮物・・・コンニャク、アゲ
サラダ・・・レタス、キュウリ
刺し身・・・ボラ
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