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あめんぼ通信2008

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

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「リスク学」という学問

 金融危機以後、穀物相場が急落。しかも円高になり、外国産を以前に比べて、もっと安く輸入できる状況になりつつある。

 こうなるともう、元のもくあみ。安い外国の農作物がまた怒涛のように押し寄せてくるだろう。
 

 逆に、円高で日本の輸出産業は厳しい。ホンダの福井社長は、「円高が進めば国内工場のリストラに追い込まれる可能性がある。正規雇用まで危うくなる。日本の輸出産業は全滅するだろう」と、為替の先行きに強い危機感を示した。

 円高が止まらなければ、国内工場の生産量は最後はゼロになり、日本はすべて輸入でまかなうようになってしまう。自動車などの輸出産業がしっかりしないで、国が存続できるかは疑問だ。(福井社長のインタビュー)

 

ナス産地の現状

 岡山県南部の児島湾干拓地は、県内随一のハウス栽培のナス産地。生産コストの上昇が経営を圧迫し、今年は部会員6戸が離農。うち5戸は30~40代の働き盛りだった。(山陽新聞12月20日)

 まだ30代、40代だと、農業の先を見通すと、続けることができなかったのだろう。これが自分くらいの50代後半になると、65歳まで残り10年を切っているから、収入は少なくても、今の仕事を続けざるをえないと考える。

 ハウス栽培だと、かなり大きな投資をしてきているはずだから、その投資が「無駄」になってしまう。借金して投資していたなら、負債だけが残る。

 ハウスやハウスの加温設備に、仮に500万円投資していたとすると、20年間農業をするとしても、年間に25万円(500万÷20年=25万)の経費がかかっていることになる。10年しかしなかったら、年間に50万円の経費がかかっていることになる。

 農業はどういう環境になるかわからないから、大きな投資は禁物と思う。しかし、ある程度の投資はしないとスタートもできないのが農業である。特に施設園芸や果樹では初期投資が大きくなる可能性がある。

 30代、40代で農業を止めて、新たに職を探すとなると、この不景気で大変である。アルバイト口も少ないのではなかろうか。



リスク学

 「リスク学」という学問があるそうだが、10年後の日本の農業を考えた場合、まさに危機的である。

(1)イノシシやシカがもっと南下して、瀬戸内海沿岸部まで押し寄せているだろう。

(2)現在65才の農業者は75才を迎えて、多くの人は出荷農業をリタイアして自給用の野菜くらいしか作っていないだろう。
 今後10年のうちに「後継者」が現れない限り、彼らの「技術」は誰に引き継がれることもなく消えていく。
 75才だと、後継者になるかもしれない子供はまだ50才前後で働き盛りであり、農業技術を引き継ぐ態勢にはなっていない。定年してからではすでに親は亡くなっている可能性が高い。

(3)10年後の気象は、農業生産にはより不適になっているだろう。

(4)治安の悪化で、農作物が盗まれるリスクは現在の何倍も高くなっているだろう。

(5)飼料の高騰、肥料の高騰、資材の高騰、燃料の高騰は、国産回帰や旬に則した有機農業が見直されるよいチャンスであったが、ここに来てまた、外国から安く輸入できる環境が整ってきた。

 
 「リスク学」から見ると、農業者にとって今後よくなる状況はほとんど見えない。結局、日本農業は「安楽死」するしか他に選択肢はないように見える。

 金融危機と同じく、農作物パニックは、ある日突然に襲ってくる。リスク学から考えると、都市生活者でも「自給力」を今から身につけておく必要があると思う。ただ、
(1)作れる状況にない
(2)土も畑もない
(3)誰かが作るだろうから、カネを出して買えばよい
(4)食べ物(野菜等)がなくなるわけがない
(5)飢饉になったら作っても盗まれるから意味がない
(6)護送船団であり、一人じゃないから怖くない

 現実には、日本の都市に住んでいると、自給野菜を作ったりすることは無理だろう。欧米では、週末には郊外のクライムガルテン(滞在型農業)で土に親しむらしいが、日本はそんなゆとり社会ではない。


 0812220006.jpg 0812220001.jpg 

 昨日の雨で小麦もビール麦も見違えるほど大きくなった。


 0812220019.jpg

(今日の夕飯)
カレー
ホウレンソウのおひたし


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プロフィール

水田祐助

Author:水田祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在55才、農業歴19年目。農業形態は野菜とハーブのワンパック宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ30羽。25年ほど農業とは無縁だったが、ボクが子供の頃は、家は葉タバコ農家だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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